ヌリコラージュの主原料は、高知県をはじめとする四国の山々から採掘される100%自然の「石灰石」です。
その石灰石からヌリコラージュや土佐漆喰(しっくい)を作り出すためには、石灰石(原石)を「石灰」(真っ白な粉状になっていることが多いです)に生成する作業が必要となります。
田中石灰工業ではその生成作業を自社で行っており、伝統的な土佐塩焼き工法という製法を用いています。
四国の山々から採掘される石灰石
四国に莫大な量がねむる石灰石(カルスト台地の風景)
土佐塩焼き工法という製法は山肌に築かれた徳利型土中竃(とっくりがたどちゅうがま)に石灰岩と無煙炭を交互に投入し、少量の塩を添加して焼成することからその名が付けられいます。
通常の重油焼成の場合数時間程度で焼きあがるところ、塩焼き工法では3日から1週間という長い時間を掛けて焼きあげます。
特有の徳利型土中竃を用いて、原石と燃料を交互投入し、塩類を添加して焼成します。
鉄分・シリカ・アルミナといった不純物を除去し、消石灰の平板状結晶を発達させる効果があります。
土佐塩焼き石灰の徳利型土中竃
このように手間のかかる伝統的な製法を用いた土佐塩焼き石灰は、特に漆喰原料として高い評価を受けており、以下のような特徴を持っています。
土佐塩焼き石灰の結晶
重油焼き石灰の結晶
土佐塩焼き石灰の平板結晶
平板結晶は、収縮の方向と力の大きさが等しい
重油焼き石灰の粒状結晶
粒状結晶は、収縮の方向と力の大きさがバラバラ