【耐火性】
2025.06.04
昔からお城や城下町に多く使われていた漆喰。お城に使われていたのにはちゃんとした理由があるといわれています。
漆喰の主成分は消石灰です。消石灰は、石灰石を焼成し消化反応させて作られます。その消石灰をスサ(植物繊維)、ノリ(海藻の煮汁)を水で練って壁に塗ることで、空気中の二酸化炭素と結びつきもう一度石灰石に戻る性質を利用したのが漆喰です。
もう一度石灰石に戻るということは、石になるといっても過言ではありません。現に、石灰自体無機物なので燃えないとされております。
戦国時代に多く建てられたお城。戦で燃え広がらない様にお城や城下町に漆喰を塗られていたのではないかとされています。あとは意匠性の高さで権力の高さを表していたとされています。
▷今現在では?
外壁に施工するのではなく、内壁に使用されることが多くなってきました。
大きな要因として2つ。
外壁に塗る条件として、雨が直接かからない様に庇(ひさし)を造る必要があるのでデザインが限られてしまいます。そしてメンテナンスも手間がかかる為、コストパフォーマンスで見ても選ばれにくくなってきました。火事も昔ほど燃え広がりにくくなっている為、外壁は漆喰でなくてもよくなってきている背景があります。
日本建築に興味こだわりのある方は、漆喰は必要不可欠といっても過言ではないので是非取り入れてみてください。